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しょーしきのしょーじきしんどい。
少色適当なことを適当に書きます。
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トラブラー・トラベラー【前編】
 第12回文学フリマに持っていった「トラブラー・トラベラー」です。
トラトラ表紙
 表紙は岩手は県北の北山崎。リアス式海岸が美しい自然景勝地です。この景色自体は変わらないのですが、低い位置にある町はほぼ全滅・壊滅状態で、あまり映像として取り上げられないモノのかなりの被害になっているようです。が、
 本編とは全く関係ありません
 本文は追記に。
 後編はこちら
 


バスを降りると、潮の臭いがいっそう強くなった。運賃箱に小銭を放り込み、バスを降りる。降りたのは僕一人だ。冷房がきいた車内と外の温度差に、思わず目を閉じたくなる。背中でバスの扉が閉じる音を聞くと、いよいよもって遠くにきたということを実感した。思えば遠くまで来たもんだ。
 唯一の荷物であるショルダーバックを背負い直し、改めて顔を上げると、目の前が、青色一色になった。バスの音が遠くに過ぎ去り、耳に入ってくるのは波の音だけになる。
 海に来るのは久しぶりだ。小学校の頃以来だろうか。堤防に沿って海を眺める。まだまだ暑いとはいえ、彼岸もすぎてだいぶ人は減ってきていた。海の家ももう店をやっていないらしい。
 堤防に設けられた階段を上り、浜辺に降りる。砂はたっぷりと焼けている。履いているスニーカーが体重分砂に沈む。干からびた海草はや貝殻がそちらこちらに散らばり、それに混ざるようにして、花火の残りが落ちている。時期も時期だし、清掃もあまりされていないのだろう。
 波打ち際では、親子連れやカップルが波に矯声をあげていた。それらを後目に、磯のほうに足を向ける。こちらは日陰で、椅子を下ろしてのんびりしている年輩の人間が多かった。
 磯からまた堤防に上がり、そこに腰掛ける。日の当たらないところと比べても、だいぶ温度差があって涼しい。ショルダーバッグを脇に置くと、移動中に呼んでいた本を取りだして開く。辺りからみたら海に来て本を読んでいる変な人だろうが、どうせ知っている人間など誰もいないのだから、知ったことではない。
 しばらく本をめくったところで、鞄から水を出して飲む。いくら涼しいとはいえ、水分補給を怠ってはいけない。
 そんな調子で本を読んでいたら、いつの間にか日が傾き始めていた。ペットボトルの水も空に近い。本もだいぶ読んだから、それに見合うだけの時間がすぎたということだろうか。
 本とペットボトルを鞄にしまい、立ち上がってほこりを払う。泊まる場所を決めていないままこの時間なので、ともすれば野宿もあり得る。
 何故予約などをしなかったのかといえば、今日海にきたのがまったくの気まぐれで、思い立ってからここに来るバスに乗り込むまでの所要時間が三十分程度しか無かったからだ。なので、どこに泊まるかどころか、どれくらい泊まるところがあるのかすらもまともに調べていない。
 堤防から降りたところで、数人の若者がこちらに歩いてくるのが見えた。一人が自転車を押し、その脇に二人がついている。全員が制服に身を包んでいるところからすると、女子中学生か女子高校生らしい。
 ああいった手合いは苦手だ。一人で飛び出した突発的な旅なのだし、余計な交流を持ちたくない。ショルダーバックをしっかり背負い、歩を進める。

「あ、ほら、やっぱりさっきいた人だよ」
「旅行じゃないの」

 三人組がこちらに近づくにつれ、そんな会話が聞こえた。十中八九僕のことを話しているのだろう。一人旅の変人と称されたとしても、すぐにここを去ればいいだけだ。そう考えよう。
 しかし、丁度彼女らとすれ違ったとき、

「あの、泊まるところ、決まってるんですか」

 と、真ん中の、自転車を押していた子が声をかけてきた。三人の中では、比較的おとなしめの、髪を低い位置で二つ結びにして、肩から胸にかけて垂らした子だった。

「えーと、旅行の人ですよね?」

 唐突な質問に、僕が呆然としていると、右隣の子が聞いてきた。

「そうだけど……」

 旅行というほど荷物が多くはないが、少なくとも、地元の人間でないことは分かるのだろう。

「それでですね、この子の家が民宿やってるんですけど、泊まるところ決まってないんなら、どうかなーなんてオススメしてみちゃったり」

 今度は左隣の子が口を開いた。なんだこれは新手の客引きか。

「えーと、二週間くらい、いるつもりなんだけど」

 僕はそう答えた。実際そうするつもりで来たのだ。荷物は最低限で、必要なものはこちらに来てから買うつもりだった。

「二週間ですか。それだったら、ビジネス料金で安く泊まれますよ。料金の相談もお聞きしますし。食事は言ってくれればいつでも作れますし、洗濯もサービスあります」

 真ん中の子が急に饒舌に話し出した。本当に民宿をやってるらしい。僕は鞄の中の財布に手をやった。民宿の相場やらビジネス料金やらがいくらぐらいなのかはさっぱりしらない。ここでだまされてぼったくられるのもどうかと思う。しかし、そろそろ宿を探すにも時間が時間になってきたところだ。それに、どうせ一人なのだから、どこに泊まろうともいいはずだ。

「じゃあ、お願いしようかな」

 最終的に僕はそう答えた。

 ◆       ◆

 自転車を押し、僕に声をかけてきたのは、祖父の代から民宿をやっているという、皆下ゆかという子だった。彼女の家、イコール民宿への道すがら聞いたところによると、彼女たちの中学校の運動部のランニングコースが僕が座って本を読んでいた堤防の脇を通るらしく、僕の姿は相当目立っていたらしい。ゆかちゃん曰く、「観光客は珍しいけど、あんな所で本を読んでいる人は始めて見た」とのことらしい。僕の方としては読書に夢中で人が通ったことなどまるで気がつかなかった。これからしばらく滞在するのであろう場所だというのに、早々から不安だ。
 海辺から二十分も歩いたか、だいぶ薄暗くなってきたとはいえ、まだこの時期のこの時間はむっとする。Tシャツ一枚で出てきたのだが、背中に汗が浮いてきた。普段運動しない人間からしたら体力がつらい。

「つきましたよ」

 ゆかちゃんの声に顔を上げると、二代前からやっているとは思えない、立派な建物があった。二階建てである。玄関は開け放たれており、コンクリ造りの玄関と下足入れが見えた。小学校の頃にも民宿に泊まったことはあったが、それよりもずっと立派なように思えた。

「お父さん、お母さん、お客さーん!」

 建物をぼんやりと見ていると、ゆかちゃんがさっさと家の中に入り、奥へと声をかけた。靴を脱いで脇の下足箱に入れると、

「どうぞ」

 と僕に向けていった。
 僕も慌ててゆかちゃんの後を追い、

「お邪魔します」

 と呟いてから中に入った。潮のにおいから、建物の中の木のにおいに意識が移る。
 ゆかちゃんが奥に引っ込むのと入れ替わるように、四十代くらいの夫婦が出てきた。ゆかちゃんの両親だろうか。ようこそいらっしゃい、予約とかしてないけど大丈夫ですか、どうぞどうぞ、すぐにお部屋ご案内できます、すぐにお食事お持ちしますんでゆっくりしててください、と、まるで洪水のようにワッと言葉を浴びせられ、ここまで来たというのにどこか尻込みしながら二階の部屋に案内された。なにも応対されずに部屋に案内されるのも嫌だが、予約もなにもなしで入ったところにここまでの応対をされるとさすがに驚かざるを得ない。
 部屋は一般的な和室だった。畳、テーブル、その上におかれた茶道具。床の間には、なにが書いてあるかよく分からない掛け軸、テレビ、金庫。それほど広い部屋とはいえないが、少なくとも、男一人で数日泊まるには申し分ない。
 荷物を置き、腕時計を外して、窓を開けた。海風が入ってきて、薄暗くなった空に映えた海が見える。海が近くにない環境に生まれると、夜の海を見るというのは珍しい。
 一通り景色を見てから、鞄にしまった読みかけの本を取り出す。一日中潮風に当たったせいで、若干しけってしまったような気がする。気になるようだったらまた貰えばよかろう。どうせ読むように押しつけられた本だ。ともあれ、僕は本を読むのが遅い。おまけにこの本はやたらと厚い。普通の新書五冊分くらいの厚さがある。ここにいるうちに読み終えることができるのだろうか。
 窓を開けたままでしばらく本を読んでいると、下の階から声がかかった。ゆかちゃんの声だ。

「あのー、夕飯なんですけど、下で食べます? 部屋に持ってきます?」

 ちょっと考える。一人でもいいかとも思う。が、この時間に泊まることにしておいて、おまけに、部屋にまで持ってきても悪い。

「あー、降りてくんで。下でいいです」
「分かりましたー。母さん下だって!」

 返事をしてから、本にしおりを挟む。それをテーブルの上に置き、携帯だけをポケットに入れると、僕は階段を下りて下の広間に向かった。

「ごめんねー、仕込んでないから、簡単なのしかできないんだけど」

 階下に降り、のれんをよけて広間に入ると同時に、ゆかちゃんの母親とおぼしき、女将さんっぽい人が声をかけてきた。

「いえいえ、大丈夫です、全然」

 と、社交辞令的な台詞がとっさにでてきたのだが、あらためて、用意された食事をみて、僕は息をのんだ。刺身盛り合わせ。色鮮やかに、皿いっぱいに盛られている。エビフライ。でかい。大学の近所に特大エビフライ定食なんてのぼりを出してる定食屋よりもでかい。それが三本。ひじきの煮物。みたことないくらい黒い。義務教育期間以降どれくらいにぶりに食うんだ。わかめの酢の物らしきもの。そういや名産品だったか。これで簡単なのって。じゃあ正式なのがでてきたらどれくらいなんだ。

「どうぞ、座ってください」

 女将さんに促され、僕は膳の前にしかれた座布団に座った。どうやら、団体用の広間を半分に区切って、僕一人だけが使う格好になるようだ。別段寂しいとは思わないし、むしろ、こういうのが望みだったのだから、文句はない。

「ビール、持ってきますか」

 僕が座ってしみじみとしていると、女将さんがそう訪ねてきた。確かに、膳には伏せられたコップが一つおいてある。

「じゃあ、一本だけ」
「分かりました」

 そういって、女将さんが部屋から去って、室内は僕だけになる。相変わらず波の音がする。障子も襖も閉まっているから判断できないが、どこか窓が開いているのかもしれない。
 油揚げとワカメの味噌汁とこれまた深い茶碗に大盛りのご飯に手を伸ばしたところで、女将さんが瓶のビールを持って戻ってきて、僕の目の前で栓を開けてくれた。

「ご飯、おかわりあったらどうぞ」

 と、言い残して、女将さんは再び部屋から出ていった。いやまだまだ全然食べてないし、そんなに食えない。再び部屋に一人になると、僕が食事する音と波の音以外に、ここの家族の声が聞こえてきた。向こうも食事時間中らしい。結構和気藹々とした声が聞こえてくる。家族仲はそんなに悪くないらしい。エビフライを食べつつビールで流し込む。海辺の民宿でやるエビフライとビールだ。美味くない訳がない。
 結局、時間はかかったが、出された物は完食した。自分でも酒に強くないことは知っていたつもりだったが、シチュエーションが問題だったのか、結構酔っていたようだった。お風呂用意できたら呼びますから、という声を背後で受けて、二階の部屋に戻る。開け放たれた窓を見つつ、床にそのまま床に横になる。天井の蛍光灯を見上げる。別に何個にも見えるわけではない、が、ぼーっと眺めてみてもあまり眩しいと感じなかった。顔が少し熱いのが分かる。心臓はそんなに早くない。手足は少し浮いてる感じがする。結構いい気分で酔ってるようだ。やってきて初日でこんなんでいいのかまったく。
 しばらく横になって天井を見上げていたところで、新たに階下から声がかかった。

「佐代野さーん、お風呂用意できましたけど、どうしますかー?」

 またもゆかちゃんの声だ。頭を動かして、部屋にかかっていた時計を見る。午後九時。普段からしたらかなり早い時間ではあるが、なにぶんこういう場所だ。けっこうな時間横になっていたし、だいぶ酔いもさめてきた。

「すぐ入りますー」

 横になったまま答える。タオルはあるし、着替えも二日分はある。洗濯もできるっていってたし、しばらく、心配することはなさそうだ。
 
 ◆       ◆

 翌日からの僕の行動は、ローテーション的に始まった。朝食は民宿で食べ、外にでる。海岸の防波堤や町中の喫茶店などで本を読み、昼食は外で適当に食べる。何かしら目に留まったのぼりの店があれば、適当にそこに入って食べる。その後も本を読んで、夕飯は宿に戻って食べたり食べなかったり。
 そんな過ごし方を三日ほど続け、宿に戻って夕飯を食べていた時のことである。
 その日の夕食時の広間には、僕の他に、同じく時期外れな観光に来たのであろう老夫婦が二人がいた。僕は一日目以降酒は飲んでいなかったが、その日来たばかりの老夫婦は冷酒を飲んでいた。二度ほどおかわりを頼んでおり、今日は忙しいのか、ゆかちゃんがおかわりを運んでいた。

「おーい、酒、追加ー」

 老旦那が奥の方に向かって呼んだ。まだ飲むのかと思いながらも、僕は箸を置いた。やはり僕の場合は、飲まずに食べた方が食べるのは早くなるらしい。老夫婦の方は、食事よりも酒の方が大事らしく、刺身などは進んでいるのだが、ご飯にはあまり手が伸びていない。
 僕が立ち上がろうとするのと同時に、のれんを押し分けてゆかちゃんが入ってきた。手には冷酒の徳利。完全にお酒運び役をさせられているようだった。

「……お疲れさま」
「あ。ありがとーございます」

 とはいえ、本人もあまり気にしてないようだった。普段からよく手伝っているのか、それともこの年から営業用なのか。ゆかちゃんは部屋着らしいジャージに無地のパーカーで、初めて会ったとき二つ結びにしていた髪を解いて、後ろで一本にまとめていた。
 食事も終わったことだし、あんまりじろじろ見るのも悪いと思い、僕は立ち上がった。廊下に出ようとしたとことろで、ゆかちゃんの父親とぶつかった。

「おっと。すいません」
「ああ、佐代野さん。洗濯、終わりましたよ。部屋に持っていっておいたんで」
「わかりました。ありがとうございます」

 二日目の朝に洗濯について聞いてみたところ。民宿の中でただで洗濯をしてくれるとのことなので頼んでおいたのだった。部屋にまで持っていってくれるとはありがたい。地味な服を最低限だけ持ってきたのは正解だった。

「そういえば佐代野さん、観光とかはしないんで?」

 そのまま部屋に戻ろうとした僕を呼び止めるように父親が声をかけてきた。毎日のように外に出ているのだが、観光してないと思われてるのだろうか。

「ほら、町中でけっこう佐代野さんのこと見たって話聞くんですよ。本読んでるって。それで、どこも見ないのかなあと思いまして」

 ……けっこう目立ってたのか、僕の外出読書。それとも、こういう狭い町で、観光というか、外から来た人間は分かるものなのか。
 僕が返答に窮していると、ゆかちゃんが、入り口の前でつったっていた僕を押し退けるようにして廊下に出てきた。邪魔だったらしい。手には空になったのであろう徳利。

「……何してるんですか?」
「お、ゆか。丁度よかった。土日、暇か?」

 ゆかちゃんの姿を見た父親が聞く。ゆかちゃんは怪訝そうな顔をしつつ答えた。

「暇だと思うけど、何?」
「佐代野さん、観光にどっか案内してやってくれないかな」
「え」
「な」

 僕とゆかちゃんの声が重なる。突然すぎる。第一、ゆかちゃんだってわざわざ僕みたいなのと一緒に外を歩きたくないだろう。

「頼むよゆか、佐代野さん、ほとんどどこにも行ってないの知ってるだろ? 学校でも話題になるらしいじゃないか」
「うえ」
「なにうえって」

 学校で話題って。そんなに時の人なのか僕は。
 ゆかちゃんはため息をつきつつ、僕の方を一度見上げてから、

「んー、まあ、じゃあ、バイトってことなら」
「おお! じゃあ任せたぞ! 行くところは適当に決めていいからな!」

 父親はそういって僕とゆかちゃんの背中を叩くと、廊下を通って、勝手口から外へと出ていった。唐突に豪快な人だ。
 父親を見送って、立ち尽くしていた僕は、同じく、立ち尽くしていたゆかちゃんに聞いた。

「えーと……。良かったの? 僕は別に、無理に観光するつもりはないし、ゆかちゃんが嫌なら、無理しなくても」
「別に嫌じゃないですけど」

 徳利を手の中で弄びながら、ゆかちゃんは即答してきた。むしろいいのか悪いのかよく分からない。

「土日、どっちがいいですか? ぶっちゃけそんなに見るところはないと思うんで、一日あればいいと思うんですけど」
「んーと、どっちでもいいけど。ゆかちゃんに都合のいい方で」
「じゃあ、日曜日でいいですか? 土曜日は部活あるんで」
「はいよー」

 僕の返事を聞くよりも早く、ゆかちゃんは徳利を台所の方へ持っていった。なんなんだろう。どういうつもりでこんな話を引き受けたんだ。なんというか、捉えづらいというか、よく分からない子だ。
 部屋に戻ると、隅に洗濯され、畳まれた衣類が置いてあった。一枚取って広げてみる。心なしか、持ってきたときよりもきれいになっているような気がする。もう一度丁寧に畳んで元通りに重ねる。
 さて、日曜日はどこに行くことになるんだろう。

 ◆       ◆

 金曜の朝。まだ完全に日は昇りきっていない五時半。目覚ましもかけていないというのに、入り込んでくる日差しで目が覚めた。カーテンを閉め忘れていたらしい。意に反して起きたわりにはすっきりと目が覚めた。こんな時間に寝ることは度々あっても、ぐっすり寝て目が覚めるというのは久しぶりだ。
 布団から出て、窓の外を見渡す。いつも海が見えるという光景も、来たときよりは新鮮には見えなくなってきた。雲は少し見えているが、今日も気温は上がりそうだし、Tシャツ一枚で十分だろう。
 下の階からは、すでに人が働く音がしていた。家族経営の民宿となると、やはり朝早くから活動しないと駄目のなだろう。
 早く起きたのだし、外を散歩するなどしてみたくなった。外を見るのをやめ、浴衣を脱いで着替える。洗濯されたばかりの服に袖を通し、下の階へ降りる。
 階段を下りたところで、Tシャツにハーフパンツで、髪をポニーテールに結わえたゆかちゃんが部屋から出てくるところだった。

「おはよう。早いんだね」
「おはよーございます。そっちこそ、どうしたんですかこんな時間に」
「いやね、なんか目が覚めちゃって。いつもこの時間に起きるの?」
「ええ。ランニングしてるんです。毎朝」

 なるほどそのための服装なのか。よく見れば、手にタオルと音楽プレーヤーが握られている。毎日運動するような習慣がなかった僕からしてみれば、だいぶえらいことをしてるように見える。

「あー、僕もちょっと、散歩してこようかと思ってたんだけど。途中までいい?」

 何気なくそういったつもりだったのだが、

「えっそれは、まあ、いいですけど」

 何となく歯切れの悪い返事が返ってきた。何かいいたくないことでもあるんだろうか。いやもちろん無理していってくれなくてもいいんだけれども。
 僕が玄関にある客用のスリッパをつっかけると、ゆかちゃんはローファーの脇のスニーカーを履いて、靴ひもを確認する。毎日履いてのだろうし、そこそこ年季の入った物のようだ。
 ゆかちゃんが紐を直している間、先に玄関の扉を開けようとすると、先に外から扉が開いた。

「おはようございます。ゆかちゃん、起きてますか?」

 扉を開けたのは、ジャージ姿の少年だった。身長は僕と同じか、少し高いくらいか。年はゆかちゃんと同じくらいだろう。

「おはようございます先輩。準備、いいですよ」

 僕の後ろから、ゆかちゃんが少年に答えた。あ、なんだそういうことなのか。

「お客さん?」
「うん。それじゃ、いってきます!」

 部屋の奥に向かって、ゆかちゃんが声を張る。そうして扉は閉じられ、二人は出ていった。僕はといえば、おいて行かれたことに呆けながらも、のろのろと外に出て、散歩を始めた。
 
 ◆       ◆

 民宿に戻って、空いた時間を読みかけの本を読んで潰し、朝食の時間。僕と、昨夜やってきた老夫婦の他に、何故かゆかちゃんも広間でご飯を食べていた。僕が老夫婦に続いて広間に入り、箸をつけたところで、制服に着替えたゆかちゃんが広間に来たのだ。
 ゆかちゃんは僕の隣に座り、客用と比べて少し地味なお膳を置いて、軽く手を合わせてから食べ始めた。いきなりのことだったので面食らって、しばらく手が止まっていたところで、ゆかちゃんが正面を向いたまま話始めた。

「さっきは、すみませんでした」

 食事の手を止めることなく、ゆかちゃんは続ける。

「あの人、一個上の部活の先輩で、いつも、一緒にランニングしてるんです。千野隆っていう人なんですけど」

 一個上ってことは、ゆかちゃんが中三だって聞いてたから、今は高一か。しかし、部活が一緒とはいえ、卒業した先輩と毎朝ランニングって。

「好きなんだ、その先輩のこと」
「はい?」

 何気なくいったつもりだったが、想像以上に冷たい声が返ってきた。いやそうとしか思えなかったしもうすでにつきあってるとかそういうこともあるだろうと思っていたのだがまさか地雷だったろうか。その千野っていう先輩だって、卒業してから後輩と一緒にランニングするくらいなんだから、まんざらでもないと思うのだけど。

「ただの先輩ですよ。ただの」

 いやいやかえって怪しいなあー、とか、そういう茶々を入れることができるような空気ですらなかった。老夫婦の陽気な会話が遙か遠くの物のように聞こえる。

「えーとその……ごめん」

 明後日の方を向いて謝った。今目を合わせても、かえってにらみ殺されそうな気配すらする。

「だいたいわたし今……」

 何か続けようとしたところで、ゆかちゃんのケータイが鳴った。聞き覚えのある曲だ。チキン・ブレイブ・ハートの『夜旅』だったか。曲名は定かではないが、知ってるグループなのは確かだ。ゆかちゃんはいったん箸を置くと、片手でケータイを開き、来たのであろうメールに手早く返信して、再びケータイを閉じて制服のポケットにしまった。

「チキンハート、好きなの?」

 話を逸らすのに絶好の機会だったので、ありがたくそれにのっかった。しかし、世間一般ではチキンハートなんて呼ばれてるが、当人たちにとっては不本意に違いない。

「好きですね。今まで聞いた中で一番。この前、オクでデビュー前の音源落としましたし」
 けっこうな熱の入れようだ。なんであんな奴らが女の子に受けるのやら。ヘテロ性愛者の男子以外には受けないと思ってたのに。

「……話してみたい?」
「はい?」

 含み笑いとともに僕がいうと、今度はさっきと違うイントネーションで返ってきた。これなら、これならいけそうだ。

「ボーカルが僕の高校の知り合いなんだけど、そいつに歌詞頼まれて、何個か送ったことあるんだ。名義は違ってるけど。スモールピースとかフライとかは僕が送った奴ほとんどそのまんまだったりするよ」
「まじですか!?」

 ゆかちゃんが身を乗り出してきた。もっとも、フライはデビュー前の曲だし、スモールピースもカップリング曲だから、そんなに人気曲なわけでもないけれど。

「向こうが起きてれば、今電話なりなんなりするけど、話してみる?」
「おっ、お願いします! したいですすごく!」

 さっきまでの冷気はどこに行ったのやら、急に目を輝かせながら僕に詰め寄ってくる。僕の方はいいとしても、食事中にこんなことやってる場合なんだろうか。

「ちょっと待って、かけてみて、起きてるかどうか確認するから」

 僕は自分のケータイを取り出し、電話帳を開く。ここ最近忙しそうだったので、あまり連絡を取っていなかったから、丁度いいといえば丁度いい。スピーカー状態にして、ゆかちゃんにも聞こえるようにして電話をかける。電話は数コールで繋がった。

 もしもしはい峯田。
「あ、峯田? 今起きてる?」

 横目でゆかちゃんの様子を見る。口に手を当てて、声を出さずに驚いているのが分かった。

 おう、起きてるってか、徹夜してたわ。んで、なんか用?
「徹夜か。邪魔して悪かった。あのさ、今、チキンハートのファンの子の民宿に泊まってて」
 はあ?
「細かいことは気にしないでくれ。それで、今、僕が歌詞出してるってこと話したら、電話で話してみたいって。いいかな?」
 へー奇特なお客だなずいぶん。いいよいいよかわってくれ
「おっけー。じゃあ、電話かわるよ」
 あいよー。

 峯田の返事を確認してから、ゆかちゃんにケータイを渡す。ゆかちゃんは、少し震えた手でケータイを受け取った。

「もっ、もしもし、はじめまして、皆下ゆかといいます」
 はいどうも、チキンブレイブハートの峯田でーす

 今までに見たことがないくらいゆかちゃんが緊張している。なんだか新鮮な気分だ。

「この前出たシングル、すごく良かったです!。頑張ってください!」 
 おーありがとう。夜旅はさー、結構作るとき揉めたんだよねー。だから、第二章って名目で、別ヴァージョン作るつもりなの。それをライブでやるつもりだから、楽しみにしてておくれー。

 ゆかちゃんは目を見開いて、息を呑んでいた。
 そんな話は初めて聞いた。夜旅は最近発売されたばかりのシングルで、僕が送った歌詞に、峯田や他のメンバーが手を加えて正式版ができたと聞いた。僕が原案を送ってから発売まで普段より間があったから、難航してるとは思っていたけど、まさか別バージョンを作るとは。

 それでさー、ゆかちゃんだっけ?(はい) 木乃伊が泊まってるっていってるけど、具体的に、どの辺の民宿?
「えーと、I県の――」

 峯田に聞かれ、ゆかちゃんは素直に答える。自動的に僕の所在までバレてしまうが、峯田の奴、そんなことを聞いて何をするつもりなんだ。

 ああ、あそこかあ。昔旅行したときいったことあるわ確か。よっしゃ、じゃあ今年の夏あたりに行こうか。
「本当ですか!?」
 おうおう。いやーこれはいっていいもんかな? まあいいや、実はさ、その、夜旅の第二章作るにあたって、ツアーやろうと思ってて、それで、廃線になった鉄道路線を巡ってみる予定なわけ。

 廃線ツアーだと。この辺の沿岸線は最近廃止されたはずだし、内陸の方でもずいぶん前になくなった鉄道があるはずだし、ここ一帯でなんかやるつもりなのか、峯田の奴。

 だから、そっちの方で何かやるとしたら、メンバー総出で、泊まりにいくと思うから、そのときはよろしくー。
「はいっ、待ってますっ」

 ゆかちゃんがうわずった声で答える。本気で喜んでるときは、こんな表情なんだ。どうにも素っ気ない表情ばっかり見てきた気がしていたが、やはり、これくらいの子が喜んでいる表情はいい。

 それじゃー、木乃伊に替わってくれる? ちょっと用事あるから。

 はい、と答えて、ゆかちゃんが僕にケータイを渡してくる。受け取り、音量を少し絞る。

「はい、変わったよ」
 おー。この前啓太に聞かれたからお前にも聞いときたいんだけど、あの本読み終わったりしてない? 俺手つけてないから、読み終わってたら内容教えてくんねーかなと思ってさ。
 あの本って、啓太が書いたあの本のことか。それだったら、今読んでる途中だ。というか、本を読むためにここに来たようなものだ。
「それなら、今読んでる途中。啓太らしい本だから、わりと楽に読めるし、流し読みならすぐ読み終わると思うけど」
 まじかー。なら、今の仕事終わって、一寝したら手出してみっか。んじゃ、また後でなー。ゆかちゃんによろしくいっといてくれやー。
「分かった。じゃあ、そのうち。啓太にあったらよろしくっていっといて」
 おー、じゃなー。

 峯田からの通話を終え、ケータイを閉じる。一つ息をついてから、ゆかちゃんの方をみると、ゆかちゃんは焦点の合っていなさそうな目で、ぽーっと壁の方を見ていた。よっぽど嬉しかったらしい。少々オーバーな気もするが、好きなバンドのボーカルと会話できたとなれば、無理もないのか。

「ゆかー? いつまで食べてんの、遅れるよー?」

 広間の外から、女将さんの声がした。その声でゆかちゃんはようやく我に返ったようで、目の前の食事に慌ててはしをつけはじめた。そういえば、朝ご飯の途中だったっけか……。僕はいくらでも時間があるが、ゆかちゃんはこれから学校だろうし、あんまりゆっくりしてもいられないのか。
 ゆかちゃんは全体の三分の二ほどを食べると、お膳を持って立ち上がった。それだけで足りるのか。

「それじゃあ、お先に失礼します。その、ありがとうございましたっ!」

 そういい残して、ゆかちゃんは足音も慌ただしく、家を出ていった。
 またも取り残された僕は、これ以上冷めぬうちにと、残された朝食に手を伸ばす。思ったよりも、冷めてなかった。
 
 ◆       ◆
 
 ゆかちゃんが行った後、いつもと同じように外に出ることができるように着替えて、本を持って外をぶらつく。日曜日にはゆかちゃんと一緒に観光するということになっているので、それに合わせて一番まともな服を残しておくことにするけれど。
 しかし峯田の奴がいってたのは、どこまで本気なのか。峯田と僕は高校の同級だから、峯田がこっちに来るのはいい。しかし他のメンバーはそうもいかないだろう。それに、廃線になった路線を巡るといっても全国あちらこちらにあるはずだ。どこまで荒唐無稽な計画を立てているんだ。
 しばらく歩いてから、わりと店舗が新し目な喫茶店に入った。元々コーヒー派なのだが、その日はなんとなく、紅茶を飲みたい気分だったので、立て看板に紅茶と書いてある店にした。
 店内はさほど広いわけではなく、窓に面したテーブル席が三つに、カウンター席が二つ。静かに音楽がかかっていた。
 テーブル席に男の客が一人いるのかと思っていたら、僕が店に入った途端に、読んでいた新聞をたたみ立ち上がり、「お一人ですか」と尋ねてきた。一人です、と答えると、お好きな席どうぞ、と促し、店員だか店主だかは奥の方に新聞片手に引っ込んでいった。
 僕はいわれた通り、テーブル席の、カウンターに近い位置の席に座った。あんまり奥の方に座って大声を出すのもいやだ。
 本をテーブルの上に置き、メニューを眺める。軽食店というよりは完全に喫茶店といった感じで、豊富な種類のコーヒーと紅茶、そしてこれまた種類の多いケーキ類。なんだか男一人で入るには微妙な店だった。

「ご注文は」

 さっき新聞とともに奥に引っ込んでいった男の人が注文を取りに来た。やっぱりこの店の店員で、他に誰かがいる気配もないし、店主なのか。

「えーとケーキセット一つ」
「かしこまりました」

 注文を告げると、店主は再び店の奥に戻っていった。一人でやってる店なんだろうか。ずいぶんと慌ただしく動いている。
 僕は鞄から出した本を開く。カバーが少しかすれてきたか。以前に買った本からつけなおしたものだから仕方ない。高校の同級生である佐宮啓太から本が送られてきたのが、発売の二日前。見本が出来たからと送りつけられてきて、読んでおかしいところあったら教えてくれ、といわれたのでこうして読んでいるのだが、相変わらずの内容だった。エッセイ風の文章やら小説やらがごちゃ混ぜになった本で、そんな感じなのにやたらとページ数がある、読むのがとても面倒な種類の本だ。とはいえもう半分以上は読み終わったから、もうしばらくの辛抱だろう。
 本を開いて五ページほど進んだところで、注文していたケーキセットが届いた。チーズケーキとハーブティーのセット。
 日が昇りきる前だからまだそれほど暑くないし、熱い紅茶は本を読むのに最適だった。カップを口に運び、フォークでケーキを小さく割って一口食べる。格別に美味しいというわけでもないけれど、ハーブティーによく合う。そしてページをめくる。とても優雅な気分だ。コーヒーじゃなく、紅茶にしてよかった。
 ケーキを食べ終え、ハーブティーを二杯飲み終わった頃には、午前中が終わろうとしているところだった。本のページはだいぶ進んだ。この調子なら、もう一日くらいあれば読み終わるだろう。
 ここでは昼食になるものは食べれないだろうし、どこか場所を変えよう。しばらく健康的なものばっかり食べてたから、少しジャンクなものが欲しくなってきていた。この辺にマックとかあるのだろうか。
 会計に立ち、レジに行くと、例の店主が話しかけてきた。

「ひょっとして、佐代野木乃伊さんです?」
「え、そうですけど」

 なんでこんな店にまで僕のことが知られているんだ。これが田舎特有の噂の広まりの早さって奴なのか。

「あーやっぱりですか。娘が話してたんで、ひょっとしてって思ったんですよ。階下さんのところに泊まってるんでしたっけ」

 僕はええ、と頷く。そこから、店主の話が長々と続いた。娘がゆかちゃんの同級生だということ。クラスが僕の話題で持ちきりだということ。僕の目撃情報が地図にまとめられていること。いつか僕を集団で見に行く計画がたてられていること等々。未確認動物かなにかか僕は。

「それで、今日は、なんでうちの店に? 誰かお待ちでした?」

 一通り僕の話をし終えた店主が、ようやっとお釣りを渡しながら聞いてきた。いえ、何となくです、と答えると、店主は口の端をつり上げながら、

「違うんですか? うち、カップルが出来るって有名な店なんですよ、一応」

 知るか! と叫びたくなったが、それをなんとか押さえる。うわあ、いくら知らなかったとはいえ、そんな店に一人で入ってしまったのか。やけに雰囲気がいいし、普段人が少ないはずだ。

「じゃあ、もしそういう機会があったら、また来ますね」

 適当なお世辞をいって店を出る。良さそうな店だったのに、これはもう行けそうもないし、そもそも、今後あまり宿から出ない方が良さそうだ。
 
 ◆       ◆

 その日の夜。下の階で夕飯を食べていると、朝と同じように、ゆかちゃんがお膳を持って隣に座ってきた。なんだろう、なにかいわれて一緒に食べるようにいわれているのだろうか。

「日曜日のことなんですけど、行ってみたいところあります?」

 味噌汁に手を伸ばしながら、ゆかちゃんがそう尋ねてきた。そうだ、ゆかちゃんが観光案内してくれる予定になってたんだっけ。それを確認しに来たのか。

「んーまあ特にはないけど……松林とか有名なんだっけ?」

 海岸線に沿って立つ松林は名前を聞いたことがある。町中を歩き回るときに、目の端に眺めたことあったけど、足を延ばしたことはなかった。

「行ってみます? 今の時期はそんなに人いないと思いますよ」
「いいね。じゃあ、第一候補で」
「他にはどうします?」

 そういわれても、すぐには思いつかない。僕個人としては、知らない町ならばどこを適当に歩いていても楽しいのだけれど、さすがにそれをいってしまっては身も蓋もない。

「なかったら、そこから行ける所適当に行ってみますけど、それでいいですか?」

 僕が黙っていると、ゆかちゃんがそう提案してきた。まさに渡りに船とはこのことだ。ゆかちゃんに任せられるんなら、それが一番いい。

「うん、それがいいかな。この辺のこと、よく分からないし」
「分かりました。じゃあ、そのつもりで考えときます。時間、朝の十時頃でいいですか?」
「うん。合わせて準備しとく」
「お願いします」

 そして、しばらく無言で食事。楽しみではあるけど、なんとなく不安な気もする。

「今日、ローズバッド行ったんですか」

 僕より先に食べ終わって、片づけ始めていたゆかちゃんが呟くよういった。質問のようだったが、ほとんど断定口調というか、確認に近かった。
 ローズバッドって、今日行った店のことだろうか。昼食は何とか見つけだしたマックで食べて、それ以外の所には行ってないのだから思い当たるのはそこしかない。

「多分行ったと思うけど。っていうか、何で知ってるの」
「同級生の家なんです。あそこ」

 あ、そういえば店主がそんなこといってたっけ。そしてそれが廻り回ってゆかちゃんの所にも伝わったと。……ひょっとして、連絡網とか出来てるんだろうか。

「それで、どうしたの? あの店、なんかあった?」
「いえ。友達から回ってきたんで、確認しときたかっただけです」

 そういうと、ゆかちゃんは立ち上がって、お膳を持って部屋を出ていった。僕の行った先はそちらこちらで報告されてるようだけど、なんでわざわざ確認されたんだ。まさかひょっとして、あの店で、店主がいってたのが、なにかあるとか、あるのか。
 まさかな。 
 
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