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少色適当なことを適当に書きます。
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【掌編】机下の空論
 春休み前日の放課後、俺は一人、机の中でソーセージもかくやというぐらいに押し込められたプリントの山を仕分けていた。朝の小テスト、数学の小テスト、はてまた進路調査表その2、あれこれと出てくるくしゃくしゃになった藁半紙。それらを丸めてゴミ箱に向かって投げる。外れた。

 椅子から立って、藁半紙の玉を拾い上げてゴミ箱に改めて投下。大掃除の後だろうに、すまん。

 机に戻り、中身を最終チェック。

「お、まだいたかこの駄々っ子め」

 よく分からない独り言とともに奥の方に押し込まれていた最後の一枚を引っ張り出す。珍しいことに藁半紙でなく、それどころか薄い緑の封筒が、机の奥におしこまれしわだらけになってそこに鎮座していた。引っ張り出して、しわをのばしたり、まだ高い日に透かしたりしてみる。

 これはいわゆる、世に言う、アレではないのだろうか。何をやっているんだ俺は。今の今までこんなもの貰ったことないくせに、こんなところでフラグ折ってどうするんだ。いや待て、誰かの悪戯に俺が気づかなかったという可能性もある。そういえばいつだったか、佐野が妙に絡んできた日があったな気がするぞ。そうだ、多分それだ。

 辺りに誰もいないことを確認して、しわを伸ばし、封筒を開ける。どこに誰がいるか分かったものではないのだ、用心に越したことはない。開けた封筒の中から、これまた淡い青色の便箋と呼ばれるものが出てきた。一人っ子の俺にはまるで縁のない代物である。

 文面に目を通す。………………通す…………。

 見なかったことにしたくなった。
 
 悪戯の文面っぽくない。明らかに女子の字だ。俺にこんな悪戯をするにしても、女子に頼めるような奴は少なくとも思いつかない。だとすると、これは、つまり、本物の、アレであるわけで。

 うわーどうしよう。ぐしゃぐしゃだよ。ほったらかしだよ。俺のアホ。馬鹿。死ね。何をアホなことを。目の前がぐらぐらする。頭を抱えて、もう一度文面に目を通す。何度目かで、最後の、日付のところに目が止まった。二ヶ月前の日付だが、さらに年度が書いてあって、それが来年の日付になっていた。なんだ、じゃーやっぱり悪戯だったか。じゃあいい。まさかここまで取り乱すとは。アホらしい。どこの馬鹿だ。殺すぞ。

 便箋を封筒に戻し、鞄に入れる。丁度いい話のネタができた。休みの間は、犯人探しに精を出すことにしよう。今度こそ机の中は空だ。俺は鞄を背負い、教室を後にする。季節の割りに、廊下は割と暖かい。

 ちなみに、差出人が来年度からの後輩であることは、誰にも言うつもりはない。
 了
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